骨は、新陳代謝を繰り返しながら常に新しく作り替えられている。骨を作り替えているのは、破骨細胞と骨芽細胞という2つの細胞である。破骨細胞が古い骨を壊し、小さな穴をあけると、そこに骨芽細胞が入り、新しく骨を作っていく。破骨細胞と骨芽細胞がバランスよく働くことで新陳代謝がスムーズに行われ、骨は丈夫に保たれる。
ところが、加齢やホルモンバランスの乱れなどがあると、骨代謝に影響が出る。骨量の維持には性ホルモンが必要だが、加齢でホルモンの分泌が低下すると、骨量も減少する。
特に女性は、閉経によりエストロゲンが急激に減るため、男性よりも影響を受けやすい。
| 加齢に伴う骨量の変化 |
http://jsbmr.umin.jp/pdf/GL2015.pdf
ダイエットが骨を弱くする
骨量に大きく影響するのがダイエットである。極端なダイエットをすると、骨に必要なカルシウムなどの栄養素が不足し、骨が弱くなりがちである。なかでも10歳代のダイエットは問題である。一般に、骨量は20歳代に最も多くなり、その後の骨量を左右する。10歳代の過度なダイエットの影響で20歳代での骨量が少ない人は、閉経後早々に骨粗鬆症になりやすくなる。
骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して、骨折しやすくなる病気である。男女ともにみられるが、患者数では男性が約300万人に対し、女性は約980万人と3倍も多くなっている。
骨粗鬆症の危険度は自分でチェックできる。体重と年齢から導き出す簡単な方法(FOSTA指標)があるので、自分の危険度を把握しよう
| http://www.moritayakuhin.co.jp/calcium/5_check.html |
骨はカルシウムなどのミネラル類とコラーゲンでできている。コラーゲンはいわば鉄骨部分で、その周りに詰まっているんがカルシウムなどのミネラル類である。「骨密度」とは、カルシウムなどの密度のことで、鉄骨に当たるコラーゲンは「骨質」という。骨の強さはこの骨密度と骨質によってきまる。骨粗鬆症ではいずれも低下し、骨がスカスカになり、もろくなる。
運動と食事で骨量アップ
骨粗鬆症を予防するには、地面を踏みしめるような運動が効果的である。骨の細胞の約90%破骨細胞が占めているが、この骨細胞に垂直方向からの刺激が伝わると、骨芽細胞に新たに骨を作らせる指令を出すのである。骨細胞を垂直方向に刺激することで骨が作られ、骨量が増えて丈夫になる。ウォーキング、階段の昇り降り、スクワットなどが効果的である。
食事では骨を作るのに必要な栄養成分の摂取が必須である。
- カルシウム
骨粗鬆症の人は、1日に700~800mgのカルシウムが必要。乳製品や大豆製品、緑黄色野菜、海藻、魚、ごまなどに豊富に含まれている。骨のもと。
- ビタミンD
腸でのカルシウム吸収を促す作用がある。魚やきのこ、卵に多く含まれている。
- ビタミンK
骨を作る働きを高める。骨の質を良くする。納豆や油揚げ、緑黄色野菜などから補給できる。
- タンパク質
骨の鉄骨部分にあたるコラーゲンの材料になる。肉や魚、大豆製品、乳製品などに良質のタンパク質が多く含まれている。