フッ素でむし歯予防


むし歯予防に「フッ素」というのはよく耳にすると思われるが、正しくは「フッ化物」である。
我々が普段使っている歯磨き粉にもこの「フッ化物」は含まれている。
以下、「フッ化物」を分かりやすく「フッ素」と表現する。


むし歯を予防するため、日本ではフッ素を配合した歯磨きを使うフッ素歯面塗布、フッ素洗口といった方法が一般的である。

フッ素歯面塗布とは、フッ素を歯に塗る方法である。大人のむし歯予防や進行抑制にも効果があるが、乳歯・永久歯問わず、生えて間もない歯にはより効果的とされている。そのため、乳児や小児期のむし歯予防として普及している。フッ素歯面塗布は、継続することが大切であり、0~15歳まで定期的に、年2回以上する必要がある。また、安全を考慮して、歯科医師などの専門家が医療機関で行うことを原則としている。

フッ素洗口は、フッ素の水溶液で口をゆすぐ方法である。うがいをすることで、歯に直接フッ素を作用させる。フッ素洗口は、幼稚園や保育園、小学校など、集団で行えることが特徴である。ただし、5歳未満の子供の場合は、誤飲する可能性もあるので注意が必要。特に小児期の永久歯のむし歯予防方法として普及しているが、成人のむし歯予防にも効果がある

フッ素配合歯みがきは、毎日の歯磨きのときに使うだけで、日常的にフッ素の効果を期待できるものである。すでにフッ素配合歯みがきは多くの人が使っており、その安全性は確立されている。初期のむし歯も、このフッ素配合歯みがきでしっかり歯を磨くことで、むし歯の進行を抑制することが可能。


フッ素は用法用量を守って正しくお使いください


むし歯の予防効果を持つフッ素の応用に対して、我が国ではまだ安全性を問う声が聞かれる。
フッ素にも様々な物質と同様に、副作用が生じないとされる使用量が決まっている。その値は、フッ素を通常の使用によって摂取される量よりもはるかに多い量である。日本歯科医学会や日本歯科医師会は、専門家による適切な処置や用法用量を守った正しい使い方をすれば、全く問題ないとしている。


小児のむし歯に有効な対策の普及とむし歯の減少

フッ化物利用の普及状況(2004・2009年 国民健康・栄養調査、1~14歳)

フッ素を応用したむし歯予防の普及率は年々増加。
5~15歳未満におけいて、むし歯を持つ人は減少をつづけている。

厚生労働省平成23年歯科疾患実態調査「現在歯に対してう歯を持つ者の割合の年次推移、5歳以上、永久歯」