肝炎ウイルス
日本人を対象としたB型肝炎ウイルスと肝がんの33 研究と、C型肝炎ウイルスと肝がんの10 研究に基づいて、B型・C型肝炎ウイルスは肝がんのリスクを上げることが"確実"と評価されている。
日本のHBV、HCV感染者はそれぞれ150万人、200万人ともいわれており、適切な対策により、効果が期待できるといえる。
ヒトパピローマウイルス
日本人を対象としたヒトパピローマウイルスと子宮頸がんの7研究に基づき、ヒトパピローマウイルスが子宮頸がんのリスクを上げることは"確実"と評価されている。
特にウイルスタイプの16および18型で一貫した結果が見られている。
女性のHPV感染率は10-30%、HPV に感染することは特別なことではなく、性経験のある女性なら約80%はハイリスクタイプのHPVに一度は感染するとされている。
浸潤型子宮頸がん患者のHPVウイルス感染が67%にみられたことから、ワクチンにより感染予防すると頸がんの7割を予防できると推量される。
Onuki et al. Cancer Sci 2009
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1349-7006.2009.01161.x/full
ヘリコバクター・ピロリ
日本人を対象としたヘリコバクター・ピロリ菌と胃がんの19研究に基づき、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃がんのリスクを上げることは"確実"と評価されている。
日本の感染率は先進国の中でも際立って高いが、年齢別では、50歳以上では発展途上国と同等、50歳未満では先進国と同等の感染率を示している。つまり、50代以上では70-80%、30代未満では50%未満が感染しており、世代により大きく異なっている。
Inoue et al. Postgrad Med J 2005
今後、日本全体の感染率は他の先進国並みになると予想されるが、現在のがん年齢には感染陽性者がまだ多くいるので、感染と生活習慣改善を合わせた対策は効果的である。
早期発見
最近やウイルスなどの感染と関連するガンを早期に発見するには、感染の有無を検査することが第一である。
地域の保健所や医療機関で、一度は肝炎ウイルスの検査を受け、感染している場合は専門医に相談する。
機会があればピロリ菌の検査も受ける。感染している場合は禁煙する、塩や高塩分食品のとりすぎに注意する、野菜・果物が不足しないようにするなどの胃がんに関係の深い生活習慣に注意し、定期的に胃の検診を受けるとともに、症状や胃の詳しい検査をもとに主治医に相談したい。